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209件月別アーカイブ

三塁打はなかった

雨のハマスタ。2500円のポンチョを買い、びちゃびちゃの焼売を食べ、三塁打を待ったが三塁打はなかった。唯一の得点シーンはトイレで見逃した。盛り上がらなかったデートの帰り、都立大のマルカンで、彼女は元アイドルだったと打ち明けてきた。

壊れたキッチュ

『恐怖分子』を見た。カメラの移動は、そこに映っていないものを意識させる。ラカンとジジェクは近代の主体を映画を見る観客に重ねた。年末のドゥームズデイに向けてMCUとX-MENを見ている。ウルフ『灯台へ』の第二部は、人がいなくなった家の十年を書く。そして生成AIの気持ち悪い食べ物の画像について——記号接地なんかより、AIにはキッチュができないということのほうが、人間には意味があると思う。

一筋の街道

ETCカードを借りていなかったので、どこからも高速に入れず、街道をそのままなぞって木曾まで行った。諏訪湖で鰻丼を食べ、大桑村に泊まり、阿寺渓谷の十五度の水に入った。四十時間のうち殆んどは車に乗っていただけで、それでもずっと機嫌がよかった。彼女には彼氏がいる。

五十対の目

三十七度の渋谷。バンブルで会った人と宮益坂を登り、青山ブックセンターで九千円ぶんの本を買い、外苑前でビールを飲み、碑文谷公園のベンチに座った。翌朝、また泊まりに来ていい?と聞かれて、いいよ、と言った。何に同意したのかは分からないまま。

豆腐をなめらかにするまで

新宿で濱口竜介『急に具合が悪くなる』を観て、そのまま行ったフェスで急に具合が悪くなった。何も食べられなくなった身体で長谷川あかりの豆腐そうめんに縋る。材料四つのレシピは何に賭けているのか。リュウジ以後の「やさしい味」の成立条件を考える料理批評。

等間隔の外側

IVSで京都に2泊3日。初めての出張、鴨川沿いのクラブ、大豊ラーメン、川辺で凸ったAIスタートアップのオタクたち、そして元カノの両親が出会ったバー。起業の祭りの真ん中で「俺って何がしたいんだっけ」を持ち歩いた記録。

最高密度の退屈

大江健三郎を手がかりに、熱い「期待」の感覚と、戻ってきた吐き気について。

6/16

モータウン、大江健三郎、ギョーム・ブラック、そしてアイドルについて