映画 / 2026年4月6日
プロジェクト・ヘイル・メアリー、と、告白
ハードコアなSFかと思って観に行ったら、意外にも宇宙を舞台にしたバディものだった。
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』、ハードコアなSFかと思って観に行ったら、意外にも宇宙を舞台にしたバディものだった。
自分はSFの快楽のひとつに、「段取り」1があると思っている。途方もない課題に対して、科学的な理屈や仮説や試行錯誤を積み上げながら、一つずつ解いていく。そのプロセス自体が気持ちいい。いわばプロセスエコノミー的な快楽2というか、何か大きな計画が立ち上がっていく手触りそのものに興奮するところがある。
註 1
料理のレシピ動画を、完成品に興味がなくても最後まで見てしまう、あの感覚に近い。
註 2
「プロセスエコノミー」という言葉を使うといかにもビジネス書っぽくなってしまうので少し悔しいが、他にいい言葉が見つからなかった。
その意味で、この映画はやや肩透かしでもあった。これから宇宙規模のプロジェクトが始まるのに、主人公がほとんど記憶を失っているせいで、そこへ至るまでの段取りの快楽がかなり削がれている。そもそも、なぜ十一光年離れた惑星3まで行けるのか、という肝心の話もかなり淡々と処理されるので、壮大な計画が立ち上がっていく感じが薄い。
註 3
宇宙船の推進システムの話がほぼ「なんかすごい微生物がいて、それが燃料になる」で片付けられていた。あそこだけもう少し引っ張ってくれたら全然違う映画になっていたと思う。
結局、"Two of Us"4 が流れてからは普通に泣いてしまった。ハードSFとして見れば物足りないところはあるけれど、宇宙バディものとしてはちゃんと良い映画だった。あと初めて観たIMAXレーザーは、単純にかなり良かった。
註 4
映画館で声を出さずに泣くのは得意なのだが、このシーンだけは少し声が出た。隣にいた彼女には気づかれていたと思う。
そして映画は私に告白してきた女の子と見たのだが、映画を見終わって新宿の池林房5で飲んだあと、付き合うのは難しいと伝えた。
註 5
生ビールを二杯飲んで、最終的には二人ともレモンサワーになっていた。
みんなの今日
今日の一枚を投稿する